こんにちは、鎌倉こどもミュージカルです。
私たちの劇団では、毎週金曜日に行われるレッスンの様子をインスタグラムで紹介しています。
ステージで輝く子どもたちの姿はご想像いただけると思いますが、では「舞台裏」はどんな世界なのでしょうか?
今回は、インスタグラムでご紹介した3つの練習風景から、ミュージカルレッスンを通して子どもたちがどのように成長していくのか、その一端をお伝えします。
単なる「歌やダンスのお稽古」にとどまらない、子どもたちの内面の成長が見られるシーン。
お子さまの習い事選びのヒントになれば幸いです。
- ミュージカルのレッスンでは実際にどんな練習をしているの?
- 演技が苦手な子でも上手になれるのでしょうか?
- 子どもが恥ずかしがらずに演技できるようになるの?
- 人前で話すのが苦手な子でも大丈夫?
- レッスンは学校との両立ができるほど負担は少ないの?
- ミュージカルを習うことで、どんな力が身につくの?
お芝居は究極のしらんぷり
先日のレッスンでは、演出の先生をお迎えして演技の指導が行われました。
お稽古場では、右から左から後ろから、それぞれの役の子どもたちが次々と登場します。
自分の役割や出番を認識し、自分の意思でステージに駆け出していく姿はとても頼もしく映ります。
レッスンを重ねるごとに、タイミングやセリフ、歌を何度も何度も練習して、1シーン1シーンを丁寧に仕上げていきます。
でも、ここで意外な事実があります。
お芝居は単なる「慣れ」だけでは成立しないのです
「練習を沢山し、慣れていればいいか」というと、実はそうとも限りません。
お芝居は究極の「しらんぷり」とも言えるもの。
何度も練習していることを、まるで初めて起きたかのように振る舞う必要があるのです。
- 「もしこういった状況だったら?」
- 「この役ならどう反応するだろう?」
子どもたちは想像力を膨らませながら、役を表現していきます。
この過程で培われる想像力や表現力は、舞台だけでなく日常生活でも活きてくる大切な力です。
映画やドラマ、数々の舞台でも、役者さんたちは何百回と同じ演技をしていても、毎回「今この瞬間に初めて起こった出来事」として表現しています。
子どもたちも同じように、「演じる」ことの本質に触れながら成長していきます。
レッスン中、子どもたちの真摯な姿勢と溢れる笑顔が印象的でした。
小さな役者たちが想像力のつばさを広げ、舞台の上で自分を表現する姿は、親御さんにとっても大きな喜びになることでしょう。
感情表現をテーマにした記事も併せてご覧ください。
「抜き稽古」から見える細やかな指導
別の日では、通常レッスン終了後、特定のキャストだけが残り、引き続き講師から指導を受けていました。
「抜き」って何?そのレッスンの中身
「抜き稽古(げいこ)」という言葉をご存知でしょうか?
子どもたちは親しみを込めて「抜き」と呼んでいますが、これはその言葉通り、全体を通してのレッスンではなく、ブラッシュアップすべき場面や特に重要な場面だけを取り出して集中的に稽古するレッスンのことを意味します。
つまり「部分練習」です。
- 「この動作をする前には、よしっ!って感じで」
- 「かくかく、固めに」
先生からは、このような細かい演技指導が入ります。
一見すると「なんてこだわりが強いんだろう」と思われるかもしれません。
でも、こうした細部へのこだわりが観客の皆様の心に届く演技につながるのです。
一挙手一投足に意味を持たせる丁寧な演技指導
抜き稽古の素晴らしさは、一挙手一投足、その動きや言葉を発する意味を考え、しっかりと腑に落とすことができる点にあります。
- 「なぜこのセリフを言うのか?」
- 「なぜこの場面でこの動きをするのか?」
子どもたちは、ただ言われた通りに動くのではなく、自分の中に理由を持って演じることを学びます。
これはプロのパフォーマーが実践している方法と同じです。
それぞれの動きに意味があり、それを理解した上で演じることで、観客の皆さんにも「気持ち」が伝わります。
控えめな子が変わる瞬間、自分と向き合う瞬間
抜き稽古を見ていると、子どもたちの意外な一面に出会うことがあります。
- 普段は控えめな性格の子が、役になりきって堂々と演技する驚きの瞬間
- 自身の性格と真逆の役と向き合い、自己表現の喜びを発見したときめきの瞬間
- 同じシーンを作る仲間の演技をしっかりと受けとめ、それに返す、独りよがりではいけないと大人になる瞬間
このような瞬間が、レッスンの中で何度も見られます。
それは、子どもたちが自分自身と向き合い、成長している証でもあります。
抜き稽古の地道な積み重ねが、本番での輝きにつながります。
そして何より、この過程で子どもたちが得る「自分で考える力」「表現する喜び」「仲間と創り上げる達成感」は大きな財産になるでしょう。
子どもたちが垣間見せるこれらの成長の姿の数々…。
その可能性に大きな夢を感じずにはいられません。
こちらの関連記事もよろしければご覧ください。
レッスン場で育まれる「人間らしさ」
鎌倉こどもミュージカルのレッスンでは、歌やダンス、演技の技術だけではなく、子どもたちの「人間らしさ」も育まれていきます。
週に一度の稽古の中で、様々な経験を通して子どもたちの内面も豊かに成長していきます。
学校帰りの疲れを吹き飛ばす、レッスンへの情熱
鎌倉こどもミュージカルの練習は毎週金曜日の18時から、公民館等の公共施設をお借りして実施しています。
子どもたちはそれぞれの高校、中学校、小学校から下校した後、稽古場に集まってきます。
一日の授業を終えて、さぞかし疲れているだろうと思うのですが…。
親の心配をよそに、稽古場に到着するなり元気な挨拶をしてくれる子どもたち。
その表情は生き生きとして、これから始まるレッスンへの期待で目を輝かせています。
この姿を見ると「ミュージカルが本当に好きなんだな」「このレッスンが子どもたちにとって特別な時間なんだな」と実感します。
礼で始まり礼で終わる
鎌倉こどもミュージカルのレッスンの特徴の一つは、「礼儀」を大切にしていることです。
レッスンは必ず挨拶から始まり、終わりにも感謝の気持ちを込めた挨拶で締めくくります。
「お願いします」から始まり「ありがとうございました」で終わるこの習慣は、子どもたちの日常にも自然と根付いていきます。
学校の先生から「最近、挨拶がしっかりできるようになりましたね」と言われたというエピソードを耳にします。
舞台づくりの過程で身についた礼儀作法が、学校生活でも活きているのです。
感謝の気持ちを表現する機会
ミュージカルの公演は、多くの人の協力があって初めて成り立ちます。
セリフを覚えるのを手伝ってくれた友達、振付を教えてくれた先生、様々を準備をしてくれる父母会スタッフ…
グループで一つの作品を作り上げる過程で、感謝の気持ちを表現する機会が数多く生まれます。
「教えてくれてありがとう」「助けてくれてありがとう」という言葉を自然に口にできる環境が、子どもたちの心を育てていきます。
責任感と誠実さが身につく環境
お客様からチケット代をいただいて公演をするのですから、中途半端な気持ちでは臨めません。
練習をサボらず、約束をしっかり守る。
自分の役に真摯に向き合い練習する。
この積み重ねが、子どもたちの中に誠実さと責任感を育んでいきます。
「ありがとうございました!」と、はっきりとした挨拶ができる子に育つ環境。
それが鎌倉こどもミュージカルのレッスン場にはあります。
単なる技術の習得の場ではなく「人間らしさ」を育む場所として子どもたちの成長を見守っています。
これら情操教育をテーマに書いた記事がございます。
親として見守る子どもの成長
お子さまの習い事を選ぶとき「どんな力が身につくのか」「どんな成長が見られるのか」という点は、多くの保護者の方が気にされるポイントではないでしょうか。
ここでは、ミュージカル活動を通して子どもたちに芽生える変化と、それを見守る親としての喜びについて少しだけ触れたいと思います。
技術だけではない、心の成長を感じる喜び
- 「いつからあんなに大きな声が出せるようになったの」
- 「学校では見られない表情をしている」
- 「あんなに堂々としている姿初めて見ました」
これは、公演を観に来られた保護者の方々からよく聞かれる感想です。
ミュージカル活動の素晴らしさは、目に見える技術の向上だけでなく、子どもたちの内面の成長も実感できる点にあります。
例えば、人前で話すのが苦手だった子どもが、少しずつ自信をつけて発言できるようになったり、協調性が育まれて友達との関係が良くなったり…。
このような変化は日々の生活の中でも感じられるものです。
お子さまの新たな一面を発見する喜びは親としての醍醐味ではないでしょうか。
全員が舞台に立てる鎌倉こどもミュージカルの魅力
- 「うちの子は恥ずかしがり屋だから、舞台なんて無理かも…」
- 「オーディションで落ちて入団できなかったら傷つくのでは?」
そんなご心配をされる方もいらっしゃるかもしれません。
鎌倉こどもミュージカルの大きな特徴は、入会いただいたお子さま全員が舞台に立つことができるということ。
オーディションで役柄は決まりますが、全ての子どもたちに役が与えられ、それぞれが輝ける場所があります。
もちろん、はじめは緊張するかもしれません。
でも、丁寧な指導と温かい仲間に囲まれて、少しずつ自信をつけていくお子さまの姿を見るのは、本当に感動的です。
「あの子があんなに堂々と舞台に立てるなんて」と、公演後に涙ぐむお母さまの姿も見かけます。
「ロビンソン✳ロビンソン」公演へ参加できます
鎌倉こどもミュージカルでは、今年の7月に「ミュージカル ロビンソン✳ロビンソン」を公演予定です。
この作品は、ロボットが人間と共存する近未来を舞台にした心温まる物語。あたり前に思えた日々のかけがえのなさに気づかせてくれる、感動的なストーリーです。
そしてこの公演への出演もまだ間に合います。(2025年3月25日現在)
新しく入団されたお子さまも、この特別な舞台を経験することができます。ぜひ、舞台という特別な経験を通して、お子さまの「人間らしさ」が育つ姿を見守ってみませんか?
体験レッスンも随時受け付けておりますので、少しでも興味をお持ちいただけましたら、お気軽にお問い合わせください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。
それでは、また。
インスタグラムで更新情報をお届けします
鎌倉こどもミュージカルの公式インスタグラムでは、公演情報やブログ更新のお知らせ、どのようなレッスンを行なってるかなど、劇団の活動をタイムリーにお伝えしています。ご興味のある方は、ぜひフォローをお願いいたします。
2025年7月上旬公演「ロビンソン*ロビンソン」の公演情報はこちらをご覧ください。
この記事へのコメントはありません。