こんにちは。鎌倉こどもミュージカルです。
今回は、2007年の設立から17年間、たくさんの子どもたちと感動の舞台を作り続けてきた私たちの歩みを紹介させていただきます。
私たちの活動を支えてくださっているのは、日本の児童ミュージカルの礎を築かれた「児童劇団大きな夢」です。
今年創立30周年を迎えられた「大きな夢」は、全国26ヶ所で約700名の子どもたちにミュージカルという特別な経験をサポートされています。
その卓越した指導力と深い教育理念には、常に感銘を受けるばかりです。
児童劇団大きな夢創立の14年後、私ども鎌倉こどもミュージカルは、その素晴らしい指導理念に深く共感した一人の母親の想いから産声を上げました。
ここに至るまでの道のりは必ずしも平坦ではありませんでしたが、「大きな夢」の温かいご指導とご支援のおかげで、着実に歩みを進めることができました。
この記事では、私たちの劇団で子どもたちがどのようにミュージカルに関わり、何を学び、そしてどんな成長を遂げているのか、17年間の実績とともにお話しさせていただければと思います。
- 未経験の子でもミュージカルはできるの?
- ミュージカル劇団に所属することでどんな力が身につくの?
- 17年続く劇団としての指導方針が知りたい
- 本格的な舞台づくりのクオリティーを知りたい
はじめに-ミュージカルという新しい教育の形
「ミュージカルって難しそう」
「うちの子に演技なんてできるかしら」
「練習についていけるだろうか」
多くの保護者の方から、入団検討時期にそんなお声をいただきます。
でもご安心ください。鎌倉こどもミュージカルは全ての団員が未経験からスタートしています。
そして17年間、一人一人の可能性を大切に育ててきました。
なぜミュージカルが子どもの成長に効果的なのか
私たちの監修・指導を担当する児童劇団「大きな夢」の青砥洋代表はこう語っています。
「子どもが好きで夢中になることの中にこそ真の才能があります。その才能を引き出し伸ばしてやるのが本当の教育であるはずなのに、通り一遍の学力を身につけるだけで終わらせてしまう学生生活はとても勿体ない気がしてなりません」
この言葉に強く共感した一人の母親の想いから、鎌倉こどもミュージカルは始まりました。2007年9月、わずか10名ほどの小さな劇団としてのスタートでした。
ミュージカルで育まれる7つの力
鎌倉こどもミュージカルの経験によって主に7つの力が育まれます。
- 表現力:歌、踊り、演技を通じて自己表現力が養われます
- 協調性:一つの作品を作り上げる過程で、自然と協力する心が育ちます
- 責任感:与えられた役を全うすることで、責任感が芽生えます
- 集中力:週1回の練習を大切にする習慣が、学業にも好影響を与えます
- 自己肯定感:必ず舞台に立てる機会があり、達成感を得られます
- コミュニケーション:異年齢との交流で社会性が育まれます
- 創造性:物語の世界を表現することで、想像力が豊かになります
このように学校の授業では得ることのできない学びが、ミュージカルのレッスンを通して身につきます。
17年の歩み-感動の舞台とともに
創成期(2007-2010)-夢の種を蒔いた日々
設立当初は10名ほどの小さな劇団でしたが、初演の「あたたかい心」(2008年)で、観客の皆様から大きな反響をいただきました。
続く「夜空の虹」(2009年)、「ロンの花園」(2010年)と、着実に実績を重ねていきました。
当時を振り返ると、「最初は緊張して泣いてばかりでしたが、本番を通して将来、関わる人を笑顔にしたいと思うようになりました」という団員の声が印象的でした。
この言葉には、舞台経験を通じた子どもたちの内面的な成長が表れているのだと痛感します。
成長期(2011-2015)-輝きを増す子どもたち
5周年を迎える頃には団員数が30名を超え、より大きな作品に挑戦できるようになりました。
「あまんじゃくの桜貝」(2011年)、「ロビンソン*ロビンソン」(2012年)、「タマゴン」(2013年)、「桃太郎!」(2014年)、「ピエロ人形の詩」(2015年)と、毎年バラエティ豊かな作品を上演。
年代を超えた繋がり
この時期、特筆すべきは「縦のつながり」の形成です。
先輩から後輩への自発的な指導が生まれ、「セリフの覚え方を教えてくれたり、本番前に励ましてくれたり」という温かい関係が築かれていきました。
異年齢交流の機会として保護者の方々からも高い評価をいただきました。
充実期(2016-2019)-地域に根付く活動も
団員数も増加し、より多彩な表現が可能になりました。
「魔女バンバ」(2016年)、「しあわせの青い鳥」(2017年-10周年公演)、「夜空の虹」(2018年)、「ロビンソン*ロビンソン」(2019年)と、大規模な作品にも挑戦。
この時期には、大船まつりやビーチフェスティバルなど、地域イベントへの参加も積極的に行い、鎌倉の文化を担う団体として認知されるようになりました。
また、他の子どもミュージカル団体との交流も深まり、お互いの公演を観劇し合うなど、刺激し合える関係も築かれていきました。
姉妹劇団鑑賞から受ける影響力
北海道から九州まで広がる姉妹劇団のネットワークは、私たち鎌倉こどもミュージカルに大きな学びの機会を提供してくれています。
特に近隣で行われる公演にはできるだけ、団員たちと足を運ぶようにしています。
中でも私たちが演じる予定の演目が先行上演される時は鑑賞必須です。
これは単なる「観劇」ではありません。子どもたちにとって、かけがえのない成長の機会となっているのです。
- 1.自身の演じる役柄を他者の表現から学び、新たな解釈や可能性を見出す
- 2.完成度の高い舞台に触れることで、目標とする高みが明確になる
- 3.お客様の反応を肌で感じ、舞台と観客の生きた関係性を学ぶ
- 4.同じ夢を持つ仲間との出会いが、新たな刺激と発見をもたらす
印象的なのは、公演終了後すぐにノートを取り出し、「気づき」をメモする団員たち。
その真剣な眼差しには、プロの役者さながらの情熱が宿ります。
このように、児童劇団「大きな夢」が築き上げた全国26ヶ所のネットワークは私たちの活動に計り知れない価値をもたらしてくれます。
試練と克服の日々(2020-2023)-コロナ禍を乗り越えて
2020年、コロナ禍により活動は大きな転換を迫られました。
緊急事態宣言下では対面レッスンができず多くの団員が退団。
先の見えない不安の中、オンラインレッスンを導入して、できることから少しずつ活動を再開していきました。
ある団員の母親はこう振り返ります。
「コロナ禍で次々に団員が辞めていってしまった時が一番大変でした。でも先生方がオンラインレッスンをしてくださったり、子どもたちのモチベーションを繋げようと心がけてくださったことは、本当に感謝しています」
2021年の「ロンの花園」は、人数を制限しての上演となりましたが、逆境に負けない子どもたちの強い意志が輝く舞台となりました。
そして2022年「あまんじゃくの桜貝」、2023年「ピエロ人形の詩」と、着実に前進を続け、特に「ピエロ人形の詩」は「かながわミュージカルアワード」で第2位を受賞。困難を乗り越えた証として、大きな励みとなりました。
「児童劇団大きな夢」が支える本格的な舞台づくり
私たちの特徴は、児童劇団「大きな夢」による専門的な指導体制です。
繰り返しになりますが「大きな夢」は1993年の設立以来、全国26ヶ所で700名近い子どもたちの活動をサポートする日本最大の児童ミュージカル団体です。
教育理念としての「ミュージカル」
大きな夢の創立者、青砥代表は「ミュージカルは子どもたちの情操面を鍛える総合芸術」と語ります。
私たちは以下の点を大切にしています。
- プロを目指す養成所ではなく子どもの可能性を引き出す場所であること
- 営利目的ではなく教育的価値を重視すること
- 一人一人の個性と成長のペースを尊重すること
プロフェッショナルな制作体制
そして、ミュージカルを作り上げるクリエィティブに関わる全てのスタッフがプロフェッショナルです。
- 脚本:児童演劇の名手による書き下ろし
- 演出:豊富な舞台経験を持つ演出家
- 音楽:オリジナル楽曲の制作
- 照明・音響:プロの技術スタッフ
- 音楽:オリジナル楽曲の制作
- 衣装:本格的な舞台衣装
- 美術:舞台美術に精通したクリエイター
- 指導:演技・歌唱・ダンスそれぞれに専任講師
子どもたちの成長を支えるレッスンシステム
毎週金曜日18:00~20:00のレッスンは、子どもたちの負担にならない時間設定で確実な成長を促します。
- 演技:発声・滑舌・表現力
- 歌唱:呼吸法・発声法・ハーモニー
- ダンス:リズム感・身体表現・アンサンブル
じっくり育てる8ヶ月の準備期間
毎年の公演に向けて、約8ヶ月の準備期間を設けています。
この「ゆっくり・じっくり」という姿勢は、子どもたちの着実な成長につながっています。
全員参加の舞台創造
他の習い事や学校行事との両立を考慮しながら、全ての団員が必ず舞台に立てる機会を提供しています。
セリフの多少に関わらず、それぞれが舞台に必要不可欠な存在として輝くことができることを大切にしています。
よくあるご心配とお答え
ここで入団を検討されてる保護者の方からいただく質問の一部にお答えしたいと思います。
Q:全く経験がないのですが…
A:団員全員が未経験からスタートしています。基礎からしっかり指導いたします。
Q:学校との両立は?
A:週1回2時間のレッスンなので、学業との両立も無理なく行えます。多くの団員が学校でも積極的に活動し、行事や委員会などでリーダーシップを発揮しています。
Q:公演で役をもらえないことは?
A:全ての団員に必ず役が与えられます。セリフの多少に関わらず、全員が舞台の重要な一員として活躍できます。
Q:親の負担は大きいですか?
A:父母会「ドリーム会」では、できる時にできる人が協力し合う体制が整っています。17年の経験から効率的な運営方法が確立されています。
これからの鎌倉こどもミュージカル
2024年7月に「ミュージカル 桃太郎!」を上演し4ヶ月が経過しましたが、早くも次の公演に向けて準備を行なっています。
2025年の夏、私たちは「ロビンソン*ロビンソン」の公演を予定しています。
これは仕事が忙しいママの代わりにリリーの世話をしてくれるロボットのロビンソンと、少女リリーとの心温まる物語です。近未来を舞台に、あたり前だと思っていた毎日がかけがえのないものだと気付かせてくれる感動のストーリーとなっています。
脚本は、NHK福岡発・地域ドラマ「いとの森の家」の原作者でもある東直子氏が手掛けたオリジナルストーリー。個性豊かなロボットたちが活躍する未来を描いたSFファンタジー作品です。
現在、基礎練習を重ねながら本格的な演目練習に入ろうとしている段階です。18周年という新たな年に向かって、団員たちは新たな挑戦への一歩を踏み出しています。
おわりに
17年間、鎌倉の地で子どもたちの夢を育んできた私たちは、改めてミュージカルという舞台芸術の持つ教育的価値の大きさを実感しています。
団員たちは、歌って、踊って、演じることを通じて、自己表現の喜びを知り、仲間との協調性を育み、一つの目標に向かって努力することの大切さを学んできました。
時には挫折を味わい、時には大きな達成感を得て、一人一人が確実に成長を遂げています。
そして何より、この活動を通じて育まれる「互いを思いやる力」。
それは学校の成績では測れない、かけがえのない財産となっています。
これからも私たちは、子どもたちの可能性を信じ、その輝きを引き出す場所であり続けたいと思います。
ぜひ、あなたのお子様にもこの経験の機会を提供させていただければ幸いです。
体験レッスンはいつでも受け付けております。まずは気軽に見学にいらしてください。きっと新しい扉が開かれることでしょう。
鎌倉こどもミュージカルのレッスン場所や見学については下記の通りです。
- 日時:毎週金曜日 18:00〜20:00(時期によって多少の変更あり)
- 場所:鎌倉市内及び近隣公共施設
- 持ち物:上履き、動きやすい服装、飲み物、汗拭きタオル
- 費用:無料
よろしければ下のボタンより詳しい内容をご確認ください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。
それでは、また。
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